So-net無料ブログ作成
検索選択

Who's the tyrant [読書日記]

会うとフェリスに怒られてばかりのヤコブ。

砦の壁に突破口が出来て、明日いよいよ総攻撃が始まるだろうという宵に、グループからハブられているヤコブは一人、友軍の兵士の間で議会派の指揮官オリバー・クロムウェルの演説を聞きます。

ちなみにこのオリバー・クロムウェル、Wolf Hallに出てくるトマス・クロムウェルの甥、リチャード・クロムウェルの子供なのかな、と想像しますが、よくわかりません。まあ、トマス・クロムウェルが大伯父なのは確かなようです。

‘Tomorrow,’ he began, ‘we fall on a nest of vipers.’ He looked round him at the men. ( 「明日、我々は蛇の巣に襲いかかる」そう言って、彼クロムウェルは周囲の兵士たちを見回した。)‘While you sleep, I will watch and wake, and think on the meaning of Psalm One Hundred and Fifteen, on heathen and idolaters. (お前達が寝ている間、私は起きて詩篇115番の意味について考えるだろう、異教徒や偶像崇拝者のことだ。)Know you that this man, John Paulet, has scratched Aimez Loyaute on every window of his Papish fortress, that is, Love Loyalty;( ジョン・ポレット、この男は知っての通り、彼らカソリックの砦の窓という窓に"Aimez Loyaute"と書かせている。Love Loyaltyという意味だ。)but his loyalty is to crazed and brittle idols. (だがそのロイヤルティは脆くて儚い偶像に対してのものだ。)Be the house never so well defended, yet with God’s help shall it be but scattered stones: (どれほど堅牢な建物であっても、それが神の助けを得てあったものでさえ、必ず崩れ去る。)<←ちょっとどう訳していいのかわからない>think you on Jericho and Babel, and the cities of the plain, (ジェリコやバベル、平原の町を思いだせ)or if you still doubt it, look you to that Psalm I spoke of, One Hundred and Fifteen,’ (あるいはまだ疑いがあるならば、詩篇の115番を見よ)


当該の詩篇115、たぶんこれ。

Not to us, O Jehovah, not to us,*
But to your name give glory+
Because of your loyal love and your faithfulness.+
2 Why should the nations say:
“Where is their God?”+
3 Our God is in the heavens;
He does whatever he pleases.
4 Their idols are silver and gold,
The work of human hands.+
5 A mouth they have, but they cannot speak;+
Eyes, but they cannot see;
6 Ears they have, but they cannot hear;
A nose, but they cannot smell;
7 Hands they have, but they cannot feel;
Feet, but they cannot walk;+
They make no sound with their throat.+
8 The people who make them will become just like them,+
As will all those who trust in them.+
9 O Israel, trust in Jehovah+
—He is their help and their shield.+
10 O house of Aaron,+ trust in Jehovah
—He is their help and their shield.
11 You who fear Jehovah, trust in Jehovah+
—He is their help and their shield.+
12 Jehovah remembers us and will bless;
He will bless the house of Israel;+
He will bless the house of Aaron.
13 He will bless those who fear Jehovah,
The small as well as the great.
14 Jehovah will give you an increase,
To you and your children.*+
15 May you be blessed by Jehovah,+
The Maker of heaven and earth.+
16 As for the heavens, they belong to Jehovah,+
But the earth he has given to the sons of men.+
17 The dead do not praise Jah;+
Nor do any who go down into the silence of death.*+
18 But we will praise Jah
From now on and forever.
Praise Jah!

1  ああ神様。 私たちではなく、あなたがあがめられますように。すべての人が、神様の恵みと真実をたたえますように。  2諸国民に、「あいつらの神は死んだんじゃないのか」などと言わせておいて、よいものでしょうか。
3  天におられる私たちの神様は、意のままに事を運ばれます。  4ところが彼らの神々ときたら、銀や金でこしらえた手製のものなのです。 5目や口があっても、見ることも話すこともできません。  6聞くことや、嗅ぐことはおろか、  7手足を動かすことも、声をたてることもできないのです。  8そんなものを作ったり、拝んだりする連中のおめでたさかげんも、偶像と似たりよったりです。
9  イスラエルよ、神様にすがりなさい。 神様はあなたがたを助け、盾となって守ってくださいます。  10アロンの家の祭司よ、神様に信頼しなさい。 神様はあなたがたを助け、盾となって守ってくださいます。  11神様の国民となった人々も、神様に信頼しなさい。 神様はあなたがたを助け、また盾となって守られます。
12  神様はいつも私たちを心にかけて、祝福してくださいます。 イスラエル国民とアロンの家の祭司、  13それに、神様を信じてお従いする人は、だれでも祝福されるのです。
14  神様が、あなたがたとその子孫を十分に祝福してくださいますように。  15天と地をお造りになった神様は、進んであなたがたを祝福されるに違いありません。  16天は神様のものですが、地は人間にゆだねられています。
17  死んでしまえば、神様を賛美することもできません。  18しかし、私たちには、それができます。 神様をいつまでもほめたたえましょう。 ハレルヤ。


(自分で訳するのは疲れたので英訳はネットからそのまま拝借しました)


いちおう全部載せたけど、偶像崇拝と異教徒について書いてあるのは数行で、あとはあんまり関係ないような気がします…。

原書や日本語に訳出された本ならきっと注や訳注がついていてもっとわかりやすいのだと思うのだけど、原書を電子書籍で読むとそういうの一切なしで、聖書の引用されてもわからないし、歴史上の人物も知らないし、こういう箇所に当たっていちいち調べているとほんとうに骨が折れる。そして調べてもちゃんとわからないのがだんだんとつらい。

こんなんばっかで読むの辛い、と思うのだけど、この続き;

クロムウェルに心酔して、彼が連れている聖職者Hugh Peterの言葉を聞くのも好きで、そして偶然フェリスを見かけ、喧嘩をしているのも忘れて嬉しくなって走り寄るヤコブ。
フェリスの持ち物の聖書を見せてくれないか、と頼みます。
でもフェリスはヒュー・ペーターを快く思っておらず、聖書は貸してくれたけど、ちっとも優しくしてくれない。

May I not choose my own reading? Who's the tyrant now?

何を読むのか自分で選ぶこともできないのか?横暴なのは誰なんだ?

と、言うヤコブを読むと、なんだか可愛く思えてきて癒されてします。ふしぎ。

この先、ヤコブはどうなるのだろう?カロや兄弟たちとまた会えるのかな?

フェリスに見直してもらえるのかしら?


Who is the tyrant in the end?







コメント(0) 

Mistress Lilly [読書日記]

さらにまた謎なのが、”Mistress Lilly”

これは昨日読んでいた章のタイトルでもあり、愛人らしき女性の名前、もしくはフェリスの渾名のようでもある。

Some of the men jestingly called him Mistress Lilly to his face, and must certainly have had a name for me too, but took care not to let me hear it.

何人かは彼(フェリス)に向かって、Mistress Lilly と冗談めかして呼び、そして私にもまたあだ名があったにちがいないが、それを私に聞かせないようにしていた。

これにはちょっと事情があって、ヤコブは結婚式の日に逃げ出してきたので、フェリス達が彼を見つけたとき、一張羅の花婿の衣装を着ていた。それで、お前は何者だ、もしかしてPrince Rupertが落ち延びてきたのか、と言われ、ヤコブも(脛に傷を持つ身だから)本名はあかせないので、ルパートと偽ることにしたのでした。


Prince Rupertというのは、この時代の実在の貴族で、王党派の有名人のようです。


でも、そもそもMistress Lilly が何者かというのは説明がなくて、Prince Rupert の愛人か何かかと思って検索したのだけど出てこなくて。(女王様みたいな人のアカウントは出てくる。。)

Prince Rupert は、その代わり、戦場にもどこにでも白いプードルを連れ歩いていて、いろいろな噂が立っていた。ウィキによると、

Rupert was accordingly a prominent figure in Parliamentary propaganda. He faced numerous accusations of witchcraft, either personally or by proxy through his pet dog, Boye. Boye, a large white hunting poodle, accompanied Rupert everywhere from 1642 up until the dog's death at Marston Moor and was widely suspected of being a witch's familiar. There were numerous accounts of Boye's abilities; some suggested that he was the Devil in disguise, come to help Rupert. Pro-Royalist publications ultimately produced parodies of these, including one which listed Rupert's dog as being a "Lapland Lady" transformed into a white dog;

ルパートは議会派のパンフレットでは相当目立つ人物で、人間的にもあるいは彼のペットの犬、ボウイ(と読むの?)によっても、魔術を使うとして多数の告発を受けていた。ボウイは大きな白いハウンティングプードルで、1642年からマーストンムーアで死ぬまでルパートの行くところどこへでも付き従った犬であり、魔女の使い魔としてみられていた。ボウイの能力についてはたくさんの証言がある。いはく、彼は悪魔の化身で、ルパートを助けにやってきた。Pro-Royalistの発行物には、それらのパロディが作られていて、ルパートの犬を、白い犬に変身した「ラップランドの女」をして記されたものも含まれていた。




"Lapland Lady"というのは、検索すると

This chapter explores how, in early 1643, the rival polemicists shifted their attention from the prince to his dog. First, it shows how a series of disparate events – including a meteor shower near Cirencester – helped to inspire the publication of a pamphlet entitled Observations on Prince Rupert's White Dog, a pamphlet which assured its readers that the prince's canine companion was in fact, a beautiful woman from Lapland who had transformed herself into the shape of a dog through occult art.

というのがヒットする。

この章はどのように、1643年初頭に、ライバルの論客がプリンスから彼の犬に注意を向けたかを議論している。まず、サイレンチェスター近くの流星群を含む特異な出来事の連続が、いかに「プリンス・ルパートの白い犬に関する考察」と題されたパンフレットの発行を助けたのかが示される。そのパンフレットというのは、プリンスの犬の友達が事実、ラップランドから来た美しい女性であって、魔術によって犬に変身したのだということを読者に請け合うものである。


だって。

なので、その白いプードルが戦場ではミストレス・リリーと呼ばれていたのかな、とも推測するのだけど、確証を得ていない。(白いプードルと白百合の白つながり)


昨日、わからない箇所の前後を読み直し、章をまるまる読んだけど、まだすっきりしません。
ぼんやりと意味の方向性は察するけれど、うーーん、難しい。。。何か読み落としているところがあるのかもしれない。こういうの、読んでするする分かる人ってどんな人なのだろう?と思うけど、ちゃんと歴史や英語の知識がある人は分かるのだろうか。




街の壁を壊す作戦が続く間、槍兵のヤコブは砲兵のフェリスを見かけなくて、大きな音や叫び声がしたら、フェリスは怪我をしていないだろうかと不安になり、その無事を祈る健気なヤコブ。

一方で、フェリスの友達ネイサンに、ナイフで脅したことを謝ろうとして(それもフェリスからそうしろと言われたので嫌々)、ネイサンの怯えた態度に腹が立ち、つい、またちょっと脅すようにしてしまい、それがまたフェリスの知るところとなって、愛想をつかされそうになっているヤコブ。

この先、フェリスがヤコブを見直してくれることはあるのだろうか、ヤコブの行状に同情すべきところはないにせよ、なんだか、かつてこんなにダメで愛されない主人公がいただろうかと不憫になる。


この話、どこが面白いの?と思われるかもしれないけど、私はここに書いたこと全てについて、非常に面白く思って読んでいます。


As Meat Loves Salt 、肉が塩を必要としているように、その幸せのために必然的に求める相手がヤコブにとってフェリスであり、また一方で、その愛は、肉食の獰猛な欲望のためのスパイスにしか過ぎないものであるという暗示なのかしら?と今の所考えています。












コメント(0) 

That meant damnation. [読書日記]


The rain came on again.
雨は再び降り出した。
The heat of my rage once abated, a leaden cold weighed on me.
怒りはすぐに止み、重苦しいほどの冷たさが私にのしかかってきた。
If I died of the flux, then farewell to Caro, Zeb, Izzy, Ferris.
もし赤痢で死ねば、カロ、ゼブ、イジー、フェリスともお別れだ。
I ought to be more afraid of God, I knew it even then, but all my fears ran on what I had heard.
私は神を怖れるべきなのに、さきほど聴いたことばかりを懸念していた。
That meant damnation:
堕落だ。
the soul insensible of grace and sin alike, following blindly its own rutted track to Hell.
恩寵と同様に罪悪にも無頓着で、盲目的に地獄への道を辿っているその魂。
Instead of considering my eternal salvation, I picked at my filthy fear as a hungry man picks a fowl’s carcass.
永遠の救済を得ようとする代わりに、私は自らの汚らしい怖れをほじくり返したのだ、飢えた男が鳥ガラをしゃぶるように。
Ferris and Nathan, it was true, was false. フェリスとネイサン、確かに、彼らは誤っていた。
I would have given ten years of my life for Isaiah’s advice.
イザイアのアドバイスに対して私は我が人生の10年分を与えただろう。
One thing I did at last recall:
ようやく思い出したのは
he had said that a man’s character should be weighed along with his counsel. 彼がかつて言ったこの言葉だ、「人の人格は彼の忠告によって測られる」。 Philip had no character to speak of. フィリップは特筆すべき人間ではなかった。 Thus I resolved to consider it, but too late: ゆえに私はそれを考えようと思ったが、すでに遅かった。
the poison blade once entered, the venom was eating deep within.
毒を塗られた刃が刺されるや、その毒に深く蝕まれていた。




今朝から、ちょっと骨のある部分を読んでいます。恰如肉愛塩。

数ページにわたって、よく理解できない部分が続いていますが、

つまりは自分が慕っている人物と、自分が邪魔に思ってナイフで脅し付けた少年が、

デキていると噂され、また自分もそういう目で見られているということに気がついて、

昔父親と一緒に広場で見たソドミストの処刑の場面を思い出して、呆然としているっていう理解でいいのかな。


でも言葉の意味が全然わからん!!

私の読みを日本語にしてみたけど、どこが間違っているか、どう訂正したらいいのかも検討がつきませんね。

カロは結婚したけど逃げられた”私”の妻で、ゼブ、イジーは弟と兄。
フェリスは慕っている人物。ネイサンはおしゃべりでうざい子供。
イザイアは聖書の人物じゃなくて、イジー、お兄さんのことを指しているのだと思う。
(イジーはイザイアの愛称)
フィリップはまた別の仲間(兵士)。

characterとcounselをどう捉えたらいいのか迷っているし、フィリップをつまんない奴だと思っていたから

その忠告をあんまり聞いていなくて、ようやく考えてみようとしたところで、すでに遅かった、

ということなのかな。

毒とは、他人の悪意のことなのか、Falseと見なすフェリスとネイサンの悪癖のことなのか。。。

みなさんはどう思われますか?といっても前後の文脈を知らなければ、ますますわかりませんよね。

これはもう一度読み直さなくてはいけない。


でもわたし、こういうの大好きで、分からないと余計に興奮するタイプです。








コメント(0) 

But once men began crossing [読書日記]

夏です。

As meat loves salt 、前回の日記からそのまま放置して他のM/Mを読んでいました。。
(無神論は半分くらい読んでますよ)

読んだのは読書会の課題図書で、Coldという刑務所モノ。
初めて読む作家さんで言い回しがなかなか慣れなかったのと、
刑務所用語や会話で使用されるスラングが雲をつかむようで難しかったので
最初はけっこう苦労しました。って、いつも言っているような気がするけど。

さて、そのColdを読み終わって、その続編も買って読み始めたのだけど
でもそろそろAs meatも読まなきゃと思ってひと月ぶりくらいにページを開いています。


すぐにカッとなって暴力的になるヤコブだけど、平素は善を希求していて、理性的。
イギリス、清教徒革命のただ中、ヤコブは夜な夜な兄弟や他の使用人仲間とともに
反体制的なパンフレットを読む集まりを持っていた。
逃げ出して議会派の軍に拾われた今、野垂死にしそうだった自分の命を救ってくれた男が
それらのパンフレットを印刷した中の一人だと知る。
フェリス。
ヤコブは自分が求めてやまない善きものをフェリスの中に感じます。
他の奴らとも仲良くやるんだというフェリスに、
一緒にいたいのはおまえだけだというヤコブ。
そんなヤコブを少し持て余してしまうフェリス。

背景としては、Basing Houseの包囲作戦が展開されようとしているところ。

The final siege started in August 1645 when Colonel John Dalbier, with 800 troops, took up position around the walls. The garrison held out, despite further reinforcements to the attacking force, until Oliver Cromwell arrived with a heavy siege-train. By 13 October 1645, the New House had been taken and the defences of the Old House breached.

wikiより

ヤコブたちは包囲する側で、要塞のような街の城壁の周囲で
塹壕を掘ったりしながら戦いが始まるのを待っている状態。

All about us was wet, grey and brown. At first we had thought to forage for hedge-fruit or coneys in the fields round about, but once men began crossing them they soon became nothing but one great bog of mud. Whatever could be eaten, and much that could not, was gone by the second night.

この人の文体も難しいと思ったんだけどもう慣れたので、何が言いたいかはなんとなくわかる。

我々はといえば、ずぶ濡れで、灰色で、茶色だ。埃を被り、泥まみれ。最初に思っていたのは、そこらで潅木の実やうさぎを獲れるだろうということなのに、人間が足を踏み入れるやすぐに野は、排泄物だらけの泥の地になった。食べられそうなものはなんでも、それからそうでないものも、次の日の夜には無くなった。

たぶん、こんな意味のはず。

これを読むとペリリュー島を思い出す。



けれども城春にして草木深しで、人の営みはいっときのこと。

Twitterで「芙蓉録」さんのツイを追って、71年前のことを想像して嘆息しながら。










コメント(0) 
メッセージを送る